7月に買った本

7月は随分と買ったな。いつか話した通販で買ったのが多い。はず。
巷説百物語」。江戸時代を舞台とした京極の妖怪小説。結構おもしろかった。「嗤う伊右衛門」に出てきた小股潜りの又市がここにも登場。
クトゥルー神話辞典」と「魔道書ネクロノミコン」はどちらもラヴクラフト関連。
星界の戦旗」。先月買った星界の紋章の続き。それなり。でももうこの手のはいいや。表紙見られると恥ずかしいから。
「痾」と「あいにくの雨で」。「痾」は「夏と冬の奏鳴曲」の続編。「夏と冬の〜」の主人公である烏有がバナナで滑って記憶喪失になってフニャフニャ、というお話。前作読んでないと意味不明だと思う。「あいにくの雨で」は烏有の弟が主人公。両作品とも登場人物の名前がなんかのアニメとかマンガから取ったようなのばかり。見てるこっちが恥ずかしいつーの。ぶっちゃけた話、麻耶雄嵩の作品が好き、シリーズ通して読んでる、という人以外は手にとる必要はないと思う。
「バイバイ、エンジェル」。なかなか良かった。これ読んで、主人公矢吹駆みたいなシンプルな生活に憧れて身の廻りの物を処分しようと思い立ったのは秘密。ただ、俺の場合本が捨てられないのムリ。
で、再び麻耶雄嵩。「鴉」。上記ニ作品と別に書いたのは、こっちは面白いから。デビュー作からほぼレギュラーで登場してる名探偵メルカトル鮎が絡んでくるが、シリーズからは独立した作品なので麻耶雄嵩がはじめての人でも安心。むしろ最初に読むといいかもしれない。麻耶雄嵩という作家に興味があれば、比較的麻耶世界の色が薄い、デビュー作の「翼ある闇」か、この「鴉」から入るか、もしくは二作目にして問題作の「夏と冬の奏鳴曲」から読んでノックアウトされるか。
たったひとつの冴えたやりかた」と「月は無慈悲な夜の女王」。どっちも海外SF。ごめん、まだ読んでないや。「月は無慈悲な〜」はちょっと読んだけど、気のせいか随分読みにくい感じがして放棄。そろそろリトライするかな。
月は幽咽のデバイス」。森博嗣作品。なんかイマイチだった。もうこの人のどことなく詩的な感じのする文章(気のせいかも)が肌に合わなくなったんだろうか。
百億の昼と千億の夜」。今のところ今年一番のヒット。SFに分類されるらしい。和製。阿修羅王(外見は少女)とゴータマ・シッダールタ(仏教の人)とプラトンがトリオを結成して世界を裏から操ってんだかブチ壊そうとしてるんだか考えてる存在に立ち向かう話、かな。こう書くとトンデモ本の類かと思われるかもしれない。まぁたしかにトンデモ無い内容といえなくも無いけど。とにかくスケールがデカい。時間的にも空間的にも。なんつーか。こればっかりは読んでみないと解らないだろうなぁ。かといって万人にオススメできるものでもないしなぁ。
「果てしなき流れの果に」。これも和製SF。時間をいったりきたりする話。時間を移動するあたりの設定がちょっときになって、最後までどこかひっかかるものを感じた。悪くは無いけど。ちなみに「百億〜」も「果てしなき〜」も、すくなくとも俺の基準ではハッピーエンドとはいえない。後者は、それでもまだ幾分マシで、準ハッピーエンドと言えなくもない気がするけど。
「隣り合わせの灰と青春」。マニア向けRPGであるWizのノベライズ。Wiz好きなら一度読んでおくといいと思う。つーか俺自身そのようにかいてある書評を見つけて読んだ。逆にWizやったことないと細かい設定がわからないとおもう。